12月6日 「やりすぎ教育」

以前武蔵大学で教えていた頃お世話になった武田信子元教授が「やりすぎ教育」という本を書いています。これは「教育熱心」が「教育虐待」になっていないかと警鐘を鳴らしている本です。(2021, ポプラ新書)

英語ではeducational maltreatment(教育上の不適切な扱い)というのですが「子どもの心身が耐えられる限界を超えて教育を強制すること」と定義しています。

教育は放棄(neglect)してもいけないがあまりに強制してもダメですね。

国連子どもの権利委員会は日本の学校教育に対して「過度に競争的な教育」になっているとして何度も改善するよう勧告をしています。そういう環境の中で、子どもがその競争に負けないように勉強漬けにしてしまい、遊びや休息を奪ってしまうのは大きな問題です。

カワセミに来ている子どもたちには遊びも休息も楽しんでほしいですね。けれど同時に学校でやっている勉強の基本はしっかり身につけてほしい。競争に勝つのが目的でなく、自分で考える力を身につけ、必要な時には自分を鍛えたりすることができる人間になってほしいと思うのです。

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