「2分の1と3分の1のどちらが大きいですか」という問いに正しく答えられる子どもは小学校5年生でも49.7%だそうです。(今井むつみ 2024「学力喪失」岩波新書)
分数が身についている人は通分などしなくても直感的に答えられるのですが、分数はそう簡単に身につくものではないようです。また計算の仕方は覚えていても、「たす」「ひく」「かける」「わる」がどんな事なのかわかっていない子どもも多くいます。
面白いのは、将棋や囲碁で人間以上に強くなったChatGPT(生成AI)も、「2分の1と3分の1のどちらが大きいですか」に正しく答えられないというのです。(プロ仕様有料のver.4.0は正解するらしい) AIは意味を考えることなく、大量のデータから統計的に答えを出すだけで、「意味」を理解しているわけではないからです。
子どもも食べ物などを二人で分ける時と三人で分ける時の一人分の大きさの違いを体験して初めて体感できるのかもしれません。
つまり知識はふだんの生活に根付いた形で学ばないと身につかないということです。では、どんなふうにすれば身に付くのか、この本にはヒントが多く載っています。
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